Photo Essay
おわり と はじまり

2014年3月7日、午前4時半。

日の出の時間は少し早くなってきましたが、まだまだ外は真っ暗な中、煌々と灯りが漏れるウィンドウ越しには、大勢のスタッフが忙しく動き回るのが見えました。
入口のドアをくぐると、そこは静かだけれども熱い空気で、ちょっとした小気味の良い緊張感がピリリと伝わってきます。
髪を結う者、メイクを施す者、お客様をアテンドするもの。
その一挙手一投足が、まるですべてを申し合わせたかのように、フロアの中の時間をリズミカルに刻んでいるようでした。
そうして私たちの目の前にあらわれたのは、気恥ずかしそうな笑顔を覗かせながらもちょっぴり誇らしげな、その日卒業を迎えるお嬢さんたち。華やかな振袖と袴に凛と身を包み、美しく結われた髪と髪飾りに個性が光って印象的です。
まだまだ朝の空気は冬の名残を惜しむようにひんやりとしていましたが、道の向こうの松林から光を照らす眩しい太陽が、今日の佳き日を一緒に祝福してくれているようでした。

彼女たちにとって、今日という日は、また新しい門出となる“はじまり”の日。実はcrinkle<クリンクル>にとっても、4年前の今日がはじまりの日だったそうで、その時の卒業生を送り出すところから始まったといいます。
これからの一年、同じ『はじまりの日』を迎えた今日の卒業生とcrinkle<クリンクル>のスタッフたちは、新たな気持ちでどんな夢の話をしたのでしょうか?

卒業おめでとう。

これは、そんな気持ちを胸の中に抱きながら見ていただきたい、あるちょっぴり特別な日のフォトエッセイです。

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